ベトナムの田舎町での生活は実現出来るのか?それは快適で幸せなのだろうか?
土日の2日間、ベトナム人の親友の里帰りに同行させて貰いました。
ホーチミン市内から、50km程度のロンアン省です。
これだけ離れるだけで、ホーチミンの大都会とはかけ離れた世界になります。
今回、同行させて貰ったのは、近い将来に予定をしている、“ベトナム田舎暮らし!”のシミュレーションの為です。
墨田区錦糸町で生まれ、埼玉で育った私としては、本当のど田舎での実生活の経験がないのです。
映画釣りバカ日誌の中で、青島幸男さんが“晴釣雨読”と言っていました。
晴れた日には釣りに行き、雨の日は本を読む。。。穏やかで文化的な生き方です。
私の場合は“晴聴雨読”になります。
何と言っても、音楽を聴くことが暮らしには欠かせません。
あと、美味しい珈琲ね。
なので、ベトナムの田舎暮らしでも、良い音楽と美味しい珈琲さえあれば、快適に生きていけるはずなのです。
ベトナム人は家族をとても大切にしますね。
勿論、仕事より家族の方が遥かに優先順位が高いです。
今回の様に、息子が嫁と孫を連れて帰ってくるといえば、それはそれは、喜んで大歓迎をしてくれます。
これが正月と重なったりすると、親戚が集まり、幾晩も大騒ぎが続きます。
私が焼酎の20杯一気飲みで撃沈したあと、親友は友達の家に呼ばれ、仲間と一緒に、夜の7時から明け方の4時までどんちゃん騒ぎだったとの事です。
私、一人が好きなんです。
性格が暗いと言う訳では無い(明るい方もない)のですが、私は昔から、団体行動が苦手です。
歓送迎会や忘年会、社員旅行と言った“皆さん一緒に〜”系統は出来るだけ遠慮したいのです。(ハッキリ言うとキライなんです)
大勢の人の中にいると、すぐに疲れてしまいます。
田舎での初日は、お付き合いで、ご近所さんと、馬鹿な焼酎の一気合戦をしてしまいましたが、二日目に誘いに来て貰ったときは、もう、面倒臭くて。。。
一人静かに、ハンモックに揺られながら珈琲を飲み、本を読み、音楽を聴きたいのです。
お母さんが外出してしまい、親友一家もお昼タイムと言う事で、一人ハンモックに揺られる時間があったのですが、iPadを胸の上に乗せて、音楽を聴きました。
静寂の中で聴く一番のお勧めは、Miles Davisの名盤、“Kind of blue” の中から、Flamenco Sketchesです。
Paul Chambersのシンプルなベースに乗って、Bill Evansのピアノが続き、Miles Davisのトランペットが重なります。
何度聞いても、圧倒的な空気感です。
この様子を見たら、つまらなさそうだから、酒でも飲もうよを誘われてしまうと思います。
日本人は孤独を自由に楽しめる民族だと思います。
最近は著名人でも“その手”の本を書いている人が多いですね。
マイルスを聴き、青空を眺めながら、澄んだ風が揺らす木の葉を見ているだけで至福の時間なのです。
実はそんなに遠くない所(民家)でカラオケを歌っているのです。
昼間から宴会を楽しんでいるのでしょう。
皆さんが歌うのは、ベトナム的な打ち込み系音楽です。ドラムもベースも全部打ち込みです。
私には、ぜ~んぶ同じ曲に聞こえます。
お楽しみの様なので、別に良いのですが、日本人の感覚からすると、ご近所迷惑レベルです。
これは、田舎に限らず、私の住んでいるホーチミン2区でも一緒ですね。(と言うか、ベトナム全土で一緒だと思います)
住宅街の歩道に、テーブルと椅子を並べ、宴会を開くのは良い?のですが、午前2〜3時まで続き、おまけにカラオケが始まったりします。
こういう事に対して、ベトナム人は寛容と言うか、無関心?なんですね。
人と人との距離もそうです。
例えば、仕事の最中、PCのモニタを見ながら何かを説明するとします。
私が見ている隣に、顔を寄せてきますが、“オイオイ。。。近いんじゃないの〜”と言う位、距離が近いのです。
これも何回も経験しているので、国民性だと思います。
要するに、これ以上、踏み込まれたら“不快”って感じるレベルが我々日本人とは違うのですね。
逆に、“近い!”と言う事に慣れないと、相手に不快感を与えてしまいます。
せっかく、宴会を開いたのだから、来ないとダメ、徹底的に飲まないとダメ!って感じです。
なので、私が田舎の集落に住み、人達を仲良くしながら、暮らすのは難しい様です。
毎晩、宴会に誘われても困ってしまいます。
・・・と言う事を考えると、ベトナムの各地を転々とするにしても、ホテル暮らしが良いのかもしれませんね。
出来れば、パートナーが欲しいところなのですが、その彼女にしたって、ベトナム人ですからね。
う〜。結局は彼女は作らずに、一人でベトナムを移動する事になりそうです。
マイルスの名盤数あれど、私は死刑台のエレベーターが一番好きです。あのマイルスの脱力感と溢れ出る才能のせめぎあってるところが、なんともいえず…..ファンの御仁達には馬鹿にされるんですけどね。
早速、朝から聞いています。女性が写っているジャケット。。。としか認識していませんでした。これが“死刑台のエレベーター”とは。
確かに圧倒的な脱力感ですね。
映画も是非、見たいです。