私はハノイのスー・チーさん
『今日も今日とて』ってどう言う意味?を実習生に伝えるのはなかなか難しいですね。
このフレーズは子供の頃に見た『ブラック魔王』が出てくるアメリカのアニメのオープニングで使っていましたね。
当時のアチラから来たアニメは夢いっぱいでした。
子供心に『アメリカってスゲーなー』と思っていました。
世間様からすると誠におマヌケな過ごし方なのですが、『今日も今日とて』アパート6階の物干スペースでせっせと読書に励んでおります。
今日は雲が出ていますが、昨日はサンサンと太陽が輝いておりました。
私と言えば、あいも変わらず頭のてっぺんが全くの無防備でありまして何も考えずに『気持ちがいーなー』などと呑気に本を読んでいたのです。
さて、そろそろ部屋に戻りましょうかね。。。と立ち上がると何だか後頭部のお肌が妙に突っ張ります。
手のひらを当ててみると、『アタタタタ。。。』ヒリヒリですよ。
太陽は出ているとは言え、まだ2月の頭だから大丈夫と油断していました。
ハノイの太陽を侮ってはいけません。
1時間程度の間ですっかり日焼けしてしまいました。
出来れば頭の中を消毒したかったのですが、表皮だけが健康になりました。
コロナウイルス感染者が見つかったので政府からは、極力、帰郷を控える様にお達しがあったのですが、恐らくアパートに残っているので私は一人だけの様です。
通常であれば、大音量の打ち込み系音楽や意味不明の金切り声が聞こえて来るのですが、静まり返っています。
※日本みたいです。
エレベーターも全く動いていません。
私の部屋は4階なのですが、エレベーターの表示はずーっと「4」のままです。
誰にも邪魔をされない物干しスペースも快適なのですが、「世の民」たちはどの様な生活をしているのか?ちらっとは見たくなります。
歩き回り、人との接触はリスクがありますが、バイクで近所を散歩するくらいだったら大丈夫でしょう。
バイクからは降りないし、何も触りません。
1階のバイク駐車スペースに降りてみると、見慣れない鍵が掛かっているではありませんか。
「ピン」ときました。
実は去年もそうだったのですが、正月になり、アパートの住人がいなくなると防犯の為か?オーナーがお正月スペシャルの鍵を掛けてしまうのです。
今日は「アパートの内側」にいるからまだ良いのですが、去年は「外側」でした。
ガーさんの故郷から一人でハノイに戻り、アパートに着いたのが午前5時前でした。
門の隙間から手を突っ込み、鍵を開けようとしましたが、鍵が入りません。
「あれっ?」鍵を間違えたかな?と思ったのですが、そんな事はありません。
ガーさんに連絡をした所、鍵を交換したのでオーナーを起こして開けてもらっってくださいとの事でしたが、お正月早々夜明け前に迷惑を掛けたくないのです。
結局、数時間誰も居ない真っ暗なハノイの商店街などをウロウロとして時間を潰したのです。
何のアナウンスも無く勝手に鍵を付けてしまうっていうのはベトナムっぽいですね。
まだ、ガーさんがいるから、「ガーさん→オーナー」の順番で連絡が取れます。
でも、日本人ひとりで住んでいたらどうしましょう?です。
まあ、バイクでの散歩はどうでも良いですが、万が一、火事や大地震が起きたら逃げることも出来ません。
ベトナムは全ての窓に必ず格子が入っているので、どうする事も出来ません。
スー・チーさんではありませんが、ある意味軟禁状態です。
ガーさん経由でオーナーに連絡をとってもらい、せめて日中は鍵を開けてもらう様にしましょう。