「ポキっ」とは聞こえませんでした。
3月から新しい仕事がスタートして、・・と思ったらコロナに感染、次のブログ更新のタイミングはプロジェクト成功の報告か!と予定していました。
かれこれ、もう2ヶ月以上も更新していませんからね。
その間、数人の方から「ブログの更新が無いが、生きているか?」安否確認まで頂いてしまいました。
久しぶりの更新は何とも痛〜い報告なのです。
月曜日、何時ものようになんちゃってカブに乗り、会社に向かいます。
たった3キロの道のりなので、慌てる必要は無いのです。
一旦、会社とは逆方向に進み、中央分離帯のある大きな道路をUターンします。
前を走っているバイクを追い抜きます。
中央分離帯とバイクの間をすり抜けようと思ったのですが、バイクが寄ってきます。
50ccの非力エンジンを吹かし追い越す予定だったのですが、ぶつかってしまいました。
足を出し、踏ん張ったつもりのですが、左側に転倒!
バイクに跨った姿勢で転倒してぶつかったバイクとの間に右足が挟まってしまいました。
身動きが取れません。
例えるなら「8時だよ全員集合」の“ちょっとだけよ〜”のポーズです。
おまけに持ち上がった側の靴が脱げてしまい、靴下姿はまるで赤塚不二夫さんのギャグ漫画です。
咄嗟に思ったのは“やっちまった~”です。
誰かが、靴を拾い持ってきてくれました。
ベトナム人はこう言った所が本当に優しいのです。
今回も例によって“夜露死苦運転”のワタシがイケナイのです。
ぶつけてしまったベトナム人“Aさん”も何かしら言っていますが、???です。
バイクの下から抜け出し、縁石に座りAさんにすまんすまんと手で合図をします。
Aさんに怪我もなく、バイクも壊れなかったので、良かったです。
・・・さて、呼吸が出来ませんね。
左の肘と脛から結構血が出ています。
痛いのを我慢してアパートに戻らなくてはいけません。
バイクを起こし、エンジンをスタートします。
あれっ?
シフトレバー辺りがヘンテコな形にひん曲がっています。
1速に入っているのですが、シフトアップ出来ません。
カブの1速と言うのは、激遅です。
歩く程度のスピードで道路の一番端を走ります。
やっとの事でアパートに到着して、ガーさんにメッセージを入れます。
“バイクで事故 降りてきて”
門扉が開き、ガーさんが顔を出しますが、もうすでに目が尖っているのです。
ベトナム人女性は感情の起伏が大きいのですが、彼女はスペシャルです。
大声でギャーギャー煩いので、辺りの人も振り返って見ます。
ジャージとジーンズ越しですが、出血もバレてしまっています。
文句を聞きながら浴室で服を脱ぎます。
どうして事故を起こしたか?尋ねてきますが、自分が悪いなんて口が裂けても言えませんよ。
一方的にぶつけられて、相手は逃げてしまったと嘘をつきます。
ありゃりゃ・・・
両手、両足の数カ所、皮がべろっと剥がれてしまっていますね。
シャワーで血を洗い流します。
ガーさんの目は相変わらず尖っていますが、薬局でガーゼ消毒液などを買ってきてくれました。
ガーさんは“血”が大の苦手です。
今、ブログを書きながら思ったのですが、ご主人が交通事故で亡くなった時に、大量の血を見てしまったのではないでしょうか。
そうだとしたら、一生つきまとうトラウマです。
「オエッ・・オエッ・・・」と言いながら、消毒して包帯を巻いてくれました。
擦り傷、切り傷はいいんです。
問題は「骨」です。
ホーチミン時代にはバイクで4WDに突っ込み鎖骨を折り、入院〜手術をしました。
あの時ほど痛くありませんが、左腕があまり動きません。
三角目のガーさんをなだめすかし、病院に連れて行ってもらいます。
レントゲンをとります。
後ろ側の肋骨が3本折れています。
素人の私が見えてもはっきり分かります。
肺には刺さっていないようなので、手術は必要ありませんが、安静にして全治2ヶ月だそうです。
約1週間後には日本から人が来るというのに最悪のタイミングです。
自業自得ですね。
1週間は会社を休み、そろーりそろーりと生活をします。
昔、空手の稽古で前側を1本折ってしまったことがありますが、今回は☓3です。
まあ、四肢は胴体にくっついているし、まあ、この程度で良かった考えましょう。
それにしても、ベトナムで何度目の事故でしょうか?
4回?いや、5回?
もう57歳ですからね。会社の直ぐ側に引っ越し、徒歩通勤の方が良いのかもしれません。