ホーチミン60分一本勝負(エッチなネタではありませんよ)
ブログで知り合ったBCKさんに紹介して貰い、ベトナム人に日本語を教えるアルバイトをしています。
教室で行うのでなく、skype経由で授業を行います。
1回の授業は1時間、一度に4人の生徒さんを相手にします。
クラスは初級、中級、特別授業(マンツーマン)に分かれていますが、同じクラスでも生徒さんの習熟度はバラバラです。
私のPCを共有して、6ページ程度のテキストで授業を行います。
ルールとしては、モニタ内に「テキスト」「こちらの顔」「テキストエディタ」の3つを開いて授業を行うのですが、私はカメラを洗濯バサミで隠してしまいます。
私の口元を見て、発音の参考にしていれば別ですが、ただ「先生」の顔が映っているだけです。
そもそも、この恐ろしい顔が生徒さんのスマホやPCに映ったら学習の意欲がなくなってしまいます。
私は、テキスト以外の部分にテキストエディタを目一杯開きます。
他の先生方はどの様な教えて方をしているか?分かりませんが、私は少々変わった授業をしています。
生徒さんが話す言葉を間違いも含めて、リアルタイムで一字一句全て文字打ちしてしまうのです。
恐らく、話している側は、不思議な感覚だと思います。
話している内容が音声自動入力の様にスラスラと活字になって表示されます。
全ての会話を活字にすると、どこが間違ったのか?一目瞭然になります。
日本人の会話なら、次にどの様な単語を話すか?なんとなく想像出来るので、タイピングも楽なのですがベトナム人の生徒さんの口からは突然、予想外の会話が飛び出すので、超集中モードでないと正しくタイプする事が出来ません。
授業が終わった途端に次の授業のskypeのコールがあるので、1秒でも終了時間をオーバーする事は出来ません。
また、不公平にならぬように、各生徒さん大体同じ時間、話せる様に時間配分をします。
また、日本語が上手でない生徒さんには、あまり難しい質問はせず基本的な文法の修正程度として、達者な生徒さんには、諺などを教えます。
今は、授業の本数が減りましたが、多い時は5連チャンがありました。
休み無しで5時間ぶっ続けです。
これは、本当に疲れます。
一般的に8時間労働と言っても、本当に集中して仕事をしている時間は大した事ないと思います。
ただ、この授業は5時間ずーっと、集中を続ける必要があります。
私は、ただでさえ、集中力がないのです。。。3時間を過ぎたあたりで頭の芯がジ~ンと痺れてきます。
集中の限界なのでしょうね。
突然授業が追加になることがあります。
恐らく、教える側が何かしら都合悪くなったのでしょう。
本部から「初級クラスの対応は出来ますか?」と連絡がありました。
喜んでお受けしましょう!
本部と生徒さんの対話はskypeで見ることができます。
お互いベトナム語でのやり取りです。
恐らく、今回の4人の生徒さんは、今日休になったしまった、A先生のお馴染みなのでしょうね。
A先生の休み、そして代役の先生が対応する旨のメッセージが表示されます。
生徒さんからはタイムラインに不満そうな凹んだ顔のスタンプが届きます。
※私は4人とも初対面です。
よ〜し、ぎゃふんと言わせてみせまよう。。
私は底意地が悪いのです。
こう言ったシチュエーションになると、A先生に負けるわけにはいきません。。
授業前にいつもの10倍くらい気合を入れます。
実は現在、タイピングのスランプなのですが、「今日はスラスラ文字打ち出来ますように!」と集中モードに入ります。
途中、ちょっと文字打ちが「つっかえましたが」1時間超集中モードで授業をする事が出来ました。
今回の授業で元通りタイプ出来る様になったかもしれません!
そのうち、本部からヤリ過ぎと叱られるかもしれませんが、私は授業を徹底的に盛り上げます。
おどけたり、大げさに驚いたりして、生徒さんを笑わせます。
授業中は常に満面の笑みで会話をします。
表情が見えなくても、口角を上げた楽しそうな声のトーンはスピーカーを通じて相手に伝わります。
無事授業が終わりました。。。
ジョーの様に完全燃焼しました。。。
さて、自分の満足度はどうでも良いのです。。。
肝心の生徒さんが、私の授業をどう感じたか?が問題なのです。
「う〜〜〜〜120%で対応したけど、どうだったか?」
授業終了直後に男性の生徒さんのメッセージが流れました。
この生徒さんは質問も多く、授業中もシビアでした。
ベトナム語なので、これは私でなく、本部宛のメッセージです。
「thầy giáo hôm nay dạy rất là chi tiết」
直ぐに、GoogleのTranslateにコピペします。
「今日の先生は非常に詳細です」(自動翻訳なので合っているかな?)
やった!
その後、他の生徒さんからは私宛にメッセージが届きました。
実は、A先生に勝ったか負けたかなんてどうでも良い事なのです。
生徒さんは、さほど多くない給料、アルバイト代の中から授業料を捻出しています。
1時間と言う限られた時間の中で、私がどれだけパフォーマンスを発揮出来るかが?大切なのです。
これは、空手で世話になった瀧川先生の口癖でした。
稽古の時間内でどれだけパフォーマンスを発揮出来るか?
はい。。。。
ホーチミン在住スキンヘッドおじさんの自慢話でした!
※出来れば生徒さんは女性だけにして欲しい。。。