一度は諦め皮靴を履いたが、ホーチミンで脱ぎ捨てる!もう絶対に履かない!
大学2年生にもなるとそろそろ、仲間内でも就職の話が出てきます。
田舎の三流大学だったので、どっちにせよ、大した就職口はありません。
教育学部人間関係学科で心理学なんて専攻していたので、なおさらです。
○○先輩はどこに就職したとか、大学院に進んだとか色々な情報が耳に入ってきます。
私は、不思議と名の知れた企業に就職したいとか、そんな気持ちは全然ありませんでした。
真夏の炎天下、汗びっしょりになって、外回りをするサラリーマンがいます。
スーツを手に持つのも煩わしいです。
革靴の中も超高温多湿状態です。
靴、靴下を脱ぎ捨て、氷水の入ったバケツに足を突っ込みたい!
スーツやパンツは頻繁に洗う事が出来ないので、キッタナイですね。
汗だくで家に帰ると、ハンガーに吊して終わりです。
今は、ファブリーズの様な物があるので、多少は清潔に保つ事が出来ますが、昔は本当にバッチイ物を身につけていました。
暑い盛り一日中歩き回ったらジーンズだって、毎日洗濯したくなります。
スーツやパンツが白かったら、さぞかし真っ黒な汚れが目立つのでしょうね。
外回りのサラリーマンも短パンにコットンリネンか何かのシャツで良いと思うのですが。。。
要は、こざっぱり綺麗な格好をしているか?ですね。
スーツを着ていても、よれよれだったり、ストライプのスーツにストライプのシャツ、ネクタイを合わせている様ではダメダメですね。
私もおっさんになってから、T-シャツ着るのを止めました。
着ていて楽ですが、年相応の格好と言うやつです。
短パンも履きますが、パンツがラフな時はきっちりしたシャツを着ます。
人様に不快感を与えずに、決して上等な物ではないけれど、こざっぱりした格好をしていると思われたいですね。
話が脱線してしまいました。
真夏に革靴を履いているサラリーマンを見て、就職活動から脱落しました。
たくさん給料を貰おうが、良い家に住もうが、日本の異常に暑い夏に毎日革靴を履いて生活するなんて考えられません。
一気にやる気の無くなった私は、2年の途中で学校を止めてしまいます。
当時はゼミの先生から、脱落して成功した学生は居ないとか、友達からも止められましたが、結果的に今、ホーチミンにいる事を考えると正しい選択肢だったと言う事になります。
その後、人生の師であるカメラマンの高柳さん(このブログを楽しみにしてくれています)と出会い、写真事務所で働く事になりました。勿論スーツなんて着る必要ありません。
短パン、T-シャツ、ビーチサンダル姿で南青山のオフィスまで通います。
スーツ姿のサラリーマンに混ざり、この格好で通勤電車に乗るのは、ちょっと気持ちが良いです。
へへへ、涼しそうで良いでしょう~。
ただ、このまま、写真事務所にいても、生涯続けられる様な甘い世界で無い事が分かってきます。
写真事務所を退社して、その後は、屋根に上り瓦を貼ったり、幾つかの仕事を転々としましたが、結局はあれほど嫌だった革靴を履くことになりました。
サラリーマン生活の始まりです。
革靴、スーツ、ネクタイ。。。何から何まで初めての経験です。
家内につきあって貰い、一緒に買いに行った事を今でもはっきり覚えています。
革靴の歩き難い事と言ったら。。。。
当時の仕事は、よりによって外回り、御用聞きの様な仕事です。
嫌なお客さんから電話が掛かって来ても、飛んで行かなくてはなりません。
想像通り、一日中飛び回ると、スーツもパンツもヨレヨレです。
両手と片足の指の本数くらい、職を転々としたので、その後もスニーカーで通勤した事はありますが、いずれにせよ、絶対に履かない!と誓った革靴は履いてしまった事になります。
その後、紆余曲折を経て、現在はホーチミンで、毎日、短パン、コットンリネンのシャツ、ビーチサンダル姿です。
革靴を履かない!と誓って30年以上の時間を経て、やっと、夢が叶いました。
53歳の今で無く、もっと、早く実現出来れば良かったのですが、30年間ウロウロとしたから、たどり着いた“今”だと信じています。あとは、短パンから出た足がみっともなくならない様に、鍛えるだけです!