イベントはあった方が良いのか?無いほうが良いのだろうか?
先日、ハノイに行った時、フォンさんとHIGHLANDS COFFEEに入りました。
基本的にカフェで流れているBGMは、気にも止まること無く、何となく聞こえている事が多いと思うのですが、その日は「おやッ?」と天井のスピーカーを見上げてしまいました。
「♪We wish you a merry Christmas♪」
そうか〜、もう12月になるのですね。
日本でも街路樹がライトアップされ、街中にはクリスマスツリーが飾られている頃でしょうか?
ホーチミンで迎える3度目のクリスマスなのですが、あまり実感がありません。
日本に住んでいた時のクリスマスは、コートの襟を立て歩くようになり、クリスマス商戦も始まり、街中でアルバイトのサンタクロースがチラシをまき、焼き鳥屋のオッサンも三角形の帽子を被り団扇をパタパタしていました。
50年間日本人だった?私にとって、「クリスマス=寒い」が圧倒的にセットになっているのです。
子供の頃、教科書で見た「サーフボードに乗ったフィジー島のサンタクロース」の写真を強烈に覚えています。
当時「へ〜っ」と思っていた光景が今では街中に溢れています。
これって「カリフォルニアロール」みたいな物で、最初は「寿司にアボカドが入ってるよ〜!」なんて驚いても、慣れれば何のこと無く、普通に美味しいのです。
半袖短パン姿で見る、クリスマスツリーも、その「衣装とヒゲは暑いでしょう・・・」と言うサンタクロースにも慣れました。
機会があれば、ツリーを飾っているベトナム人に聞いてみたいのですが、「雪(コットン)」についてはどう思っているのでしょうかね?
殆どのベトナム人は、雪を触ったことは勿論、見たこともないはずです。
でも、雪の無いツリーなんて味気ないですね。
これら、真夏のサンタもさることながら、日本人にとって「正月」が無い事がとっても変なのです。
余ってしまったらさあ大変!とクリスマスケーキの投げ売りをした翌朝には、正月のしめ飾りの露天が出ていましたね。
クリスマスの浮かれた雰囲気も好きだったのですが、なんと言っても、ツリーを片付けた後は、正月がやってきます。
お正月とは、会社に行かなくて良いと言う事です。
もう少し分かりやすく言うと、昼間からボーッとして酒を飲んでいても、母ちゃんから文句を言われないのです。。。
天気の良い日曜日、時々、ベランダでビールを飲むことはありますが、正月は「にほんしゅ」を飲んでも良いのです。
俺は飲みたくて飲んでいるのではない!新年を祝う為に「日本酒」を飲んでいるのだ!
この「正月」がベトナムには無いんです。
2月に旧正月はありますよ。。。でも、50年以上、1月1日に「ゆく年くる年」を見てきた私として、バレンタインデーの少し前に、「はい、正月です」と言われてもね〜〜。。。
スープを飲み干した後に、替え玉が出てくる、つけ麺と言うか。。。
洗車をした途端に降り始める雨と言うか。。。
まあ、どっちにしても、調子はずれなのです。
このテトは別として、ベトナムでは、祝祭日が極端に少ないです。
今、思い返すと、日本は年がら年中、祝日があった様な気がします。
ベトナムに来た当初は、「おいおい。。なんだよ、このカレンダーは」と思いました。
カレンダーに赤い数字が全然ありません。
大型連休でなくても、平日の真ん中にポッとある、「お休み」はなんとも、心が穏やかになったものです。
・・・では、ベトナムでの生活は休みやイベントが無く、つまらないか?と言うと、逆なのです。
私にとって、ベトナムのカレンダーの数字は真っ赤なのです。
もし、ハノイに行くことになると、それこそ、盆暮れがまとめてやってくる様な日々になるのです。